釣った魚を食べるときの注意

釣った魚を食べるのも、釣りの楽しみのひとつですね。食べることが楽しみで、釣りに出かけている人も多いでしょう。ただ自分で釣った魚を自分で調理して食べるときは、いくつか気を付けなければならないポイントがあります。

◆寄生虫に気をつけよう

まず気を付けたいのが、アニサキスという寄生虫。サバやイワシ、サケ、サンマ、イカ、アジなどとても身近な魚介類に寄生している、細い糸のような虫です。人間がアニサキスに寄生されると、胃壁や腸壁に刺さるように侵入し、そこから胃炎や腸炎を引き起こします。具体的にはみぞおち当たりの激しい痛み、嘔吐、激しい下腹部痛や腹膜炎など。食後数時間から十数時間後に発症します。

アニサキスによる食中毒を引き起こす原因は、アニサキスに寄生されている魚介類を生のままや、十分に加熱せず食べること。アニサキスは高温にも低温にも弱い寄生虫で、60度で1分以上、70度以上で加熱すれば一瞬で死滅します。また-20度で24時間以上冷凍すると感染性が失われるため鮮魚店で手に入るような生食用のサケなどは、冷凍処理がされていることが多いそう。また養殖ものはもとから寄生虫がいない環境で育てられているため、生で食べても感染することはありません。

ただ自分で釣った場合、生食できるような処理はできませんね。-20度で冷凍できるような冷凍庫を自宅に持っている人はほぼいないでしょう。さらにアニサキスは温度の変化には弱いですが、酢や塩、しょうゆやわさびなど一般的に生食に使われる調味料で死滅させることはできません。確実にアニサキスがいない、と確信が持てない魚介類は生で食べないことが賢明です。

しかしどうしても生で食べたいのであれば、釣ったらすぐに内臓を取り除きましょう。アニサキスは普段、魚介類の内臓に寄生していますが、宿主である魚介類が死ぬと筋肉、つまり身の部分に移動します。なので釣って即内臓を取り出せば、万が一寄生されていたとしても身の部分へ影響は少なくなるはず。ただ確実ではないため、必ず目で見てアニサキスがいないかチェックしてください。身の部分にいると、白や茶色っぽい糸状のものがうずまきのように埋まっているように見えます。白身魚ならすぐに「おかしい」とわかるぐらいの大きさですので、食べる前にしっかり確認すると中毒を予防できるでしょう。

◆時間のたった魚も要注意

そして食べるうえでもうひとつ気を付けたいのがヒスタミン中毒。日によって釣れる数は違うかもしれませんが、とても1日や2日では食べきれない量が釣れてしまうこともあるでしょう。せっかく釣ったもの、捨てるのはもったいないということで冷蔵庫にしまっておき、後日食べるという人も少なくないはずです。

ただそのときは、ヒスタミン中毒に気を付けてください。ヒスタミン中毒とは赤身魚や青魚などに含まれる、ヒスチジンが酵素によってヒスタミンになって引き起こされる食中毒の一種。アレルギー反応のような症状が出るのが特徴で、口や耳たぶが赤くなったりじんましんなどが出ます。さらにおう吐や下痢といった、一般的な食中毒のような症状も。さらに重症となると呼吸困難や意識不明になることもありますが、死亡に至ったケースは今のところありません。全体的には発症しても軽症ですむことが多く、なかにはヒスタミン中毒を発症しても「少し具合が悪い」程度ですんでしまう人も少なくないそうです。

ヒスタミン中毒を引き起こすいちばんの原因は、傷んだ魚を食べてしまったこと。マグロやカジキなど、ヒスチジンが豊富な魚を常温で放置すると酵素によって分解されてヒスタミンとなります。ヒスタミンが一度生成されてしまうと加熱しても無害化することはできないため、ヒスタミンをつくらせないことが大事。冷蔵庫に入れていてもゆっくりとヒスタミンは増えていきますので、すぐに食べないのならすぐに冷凍しておくようにしましょう。また解凍するときも常温ではなく、電子レンジや冷蔵庫などで短時間かつ低温で行うようにするのも予防するポイント。症状自体は軽いですが、やはり中毒は起こさないようにするのがベストでしょう。

釣った魚を食べるときは、鮮魚店などで購入したものを食べるとき以上に気を付けなければなりません。ただどちらも少し気をつければ、予防できるものばかりです。釣った魚を調理するときは少し気にしてみましょう。

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